膨大なアッセイデータの解析の自動化
ハイコンテントアッセイでは、数十~数百までに及ぶパラメーターをサンプル毎に測定します。情報が増えることで、エンドポイントアッセイでは見逃していた新たなリード化合物の発見や、より完全なリード化合物の特性評価が可能になります。一方で、膨大な情報の処理は課題で、多次元的な結果の解釈とQCの双方を実行できるソリューションが必要になります。Genedata Screenerは、画像ベースのハイコンテントスクリーニング、表現型スクリーニング、トランスクリプトミックスクリーニング、薬剤併用スクリーニングなど、ハイコンテントアッセイやマルチプレックスアッセイに対応しています。
ハイスループットフローサイトメトリー(HT-Flow)
フローサイトメトリーとFACSはサンプルのスループットを大幅に向上し、複雑な実験を可能にしてきた高分子創薬の重要な技術です。現在のHT-Flowスクリーニングでは、多くのサンプルを用い、処理条件毎に数千におよぶ単一の細胞の様々な特徴を捉えます。そのため、膨大なデータを解析し、複雑な結果を分かりやすくまとめることができるソリューションが必要となります。
Genedata Screenerは、自動化ならびに標準化された解析をHT-Flowスクリーニング全体に適用可能です。Genedata Screener for HT-Flow機能では、HT-Flow機器から出力されたデータを直接読み込み、正規化します。現在、以下の機能を提供しています。
- 単一の細胞、ウェル、プレートなどあらゆる段階の結果へ即時にアクセスすることで、簡便に結果を比較・評価
- ヒストグラムや密度プロットでゲーティングし細胞集団を定義、指定したサブポピュレーションに対する計算の適用などその他のフローサイトメトリー解析も可能
- 計算条件を解析途中に変更、即座にスクリーニングの全サンプルへ適用し再計算
Genedata Screenerがどのようにフローサイトメトリーデータ解析を効率化するか、詳細はこちらのポスターよりご確認いただけます。
トランスクリプトミックスクリーニング
Genedata Screenerは、トランスクリプトミックスクリーニングに対して以下の機能を提供しています。
- 化合物当たり複数の標的遺伝子の発現量データを迅速に並列解析、主要なパラメーターを一覧で表示
- バックグラウンド補正やハウスキーピング遺伝子を用いた正規化をスクリーニング全体のサンプルに自動適用
- デフォルトのQC規則を遺伝子発現データへ自動適用、潜在的に細胞毒性のある化合物や検出限界値を超えない遺伝子を解析結果から除外
- 特定のアッセイ毎に適したハウスキーピング遺伝子を柔軟に指定
薬剤併用スクリーニング
がんや感染症などの疾患領域では、2つあるいはそれ以上の薬剤を併用することで、治療濃度域と選択性の両面が改善されることがあります。しかし、薬剤とその濃度の組み合わせを全てスクリーニングすることや組み合わせによるシナジー効果の推定で複雑性が増すことがデータ解析の課題となっています。Genedata Screenerは、以下の機能を提供しています。
- 大規模な薬剤併用スクリーニングを迅速かつ効率的に実施
- 複数の化合物と濃度の組み合わせの複雑な対応表をスムーズに操作
- Loewe、Bliss、HASなど薬物併用アッセイ独自のシナジー効果推定モデルを解析データへ自動適用することで、最短時間で信頼性の高い結果を取得
- ヒートマップやイソボログラムなどのインタラクティブかつ独自に設定可能な可視化手段を提供することで、研究者が薬剤の併用効果を容易に評価
Genedata ScreenerのEnd-to-endのデータ処理ワークフローによって、どのようにシナジー効果が高い薬剤の組み合わせの発見を効率化するか、詳細はこちらのウェビナーよりご確認いただけます。