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イベントレポート:Bio Japan 2022

November 9, 2022
Naho Shimoyama

先月10月12日~14日 パシフィコ横浜にて、世界で最も歴史のあるバイオテクノロジー展 Bio Japan 2022が開催され、GenedataのScientific Business Consultant 2名が講演する機会をいただきました。肌寒い日ではありましたが、業界の多くの方々が足を運び、最新のバイオ医薬品とそのイノベーションを実現するソリューションについて、大変有意義な議論が行われました。

Genedataは、バイオ医薬品の研究開発、サイエンス、ビジネス、ITの各分野における幅広い知識と経験をもとに、データ駆動型の研究開発を実現する革新的なソフトウェアソリューションを開発・提供しています。Genedataのソリューションは、世界中の大手バイオファーマ企業や最先端のバイオテクノロジー企業で採用されており、膨大かつ複雑な実験データの処理・統合・解析・管理をデジタル化・自動化しています。また、創薬初期段階から、研究開発における費用対効果(ROI)の最大化を支援しています。Genedataは、1997年にスイスで設立され、現在はアメリカ・イギリス・ドイツ・シンガポール・日本にオフィスを構えています。

今回、お声がけをいただきまして、内田和久先生(国立大学法人 神戸大学大学院 科学技術イノベーション研究科 特命教授)が取りまとめる「次世代バイオ医薬品製造プロセスのデジタル革新」、そして大政健史先生(大阪大学大学院 工学研究科 生物工学専攻 教授)が取りまとめる「サプライチェーンの最後の砦・バイオ人材育成 ~技術継承、AI・DX人材からデュアルユースまで」の各セミナーにて講演を担当しました。
 

次世代バイオ医薬品製造プロセスのデジタル革新


まず、午前中のセミナーでは、次世代バイオ医薬品、ワクチンなど新たなモダリティによる開発が進められている中で、製造における生産性の向上、プロセス効率化、リスク低減など、将来の生産プロセスの方向性についての議論がなされました。

Genedata Scientific Business Consultantの久野瑞枝(薬学博士)は、「バイオプロセス開発のデジタル化 - Genedata Bioprocess」と題し、バイオ医薬品製造プロセスをデジタル化するテクノロジーとしてGenedata Bioprocess®を紹介しました。Genedata Bioprocessは、細胞株構築(CLD)・上流プロセス(USP)・下流プロセス(DSP)・製剤・分析それぞれを跨いで、バイオプロセス開発とCMCワークフローを統合・標準化するエンタープライズソフトウェアソリューションです。管理必須項目の多くを標準搭載しており、費用のかかるカスタマイズが不要であるだけでなく、データインテグリティとコンプライアンスを促進し、ワークフロー全体の効率を大幅に向上させます。

また、パネルディスカッションでは、内田和久氏司会のもと、Moderna社Satish Singh氏、神戸大学 蓮沼誠久氏、 神戸医療産業都市推進機構 川真田伸氏、そしてGenedata久野で、システムをクラウドorオンプレミスどちらで運用していくか、組織内にシステムエンジニアを置く必要はあるか、デジタル化を促進するにはどうしたら良いか、などについての意見交換を行いました。久野からは、Genedataソリューションは柔軟性が高く、クラウドあるいはオンプレミス、どちらかの環境を顧客自身が選択できること、そして、導入にあたっては、ITチームだけではなく研究者とも密に連携することを紹介しました。
 

サプライチェーンの最後の砦・バイオ人材育成 ~技術継承、AI DX 人材からデュアルユースまで


午後のセミナーでは、技術継承、AI・DX人材からデュアルユースまで、バイオ戦略を実現するためのバイオ人材育成についての議論がなされました。

Genedata Profiler Scientific Business Consultantの近藤俊哉(医学博士)は、バイオ医薬品研究開発のデジタル化にはどのような人材・スキルが必要か、Genedataスイス本社に勤務する自身のキャリアも踏まえて紹介しました。冒頭の会社紹介では、Genedataのソフトウェアソリューションが製薬企業世界トップ25社全てを含め、全世界で200以上の企業・組織に利用されていることを示しました。その上で、Genedataでは、Ph.D.やPost Docレベルの人材が、その専門知識や科学的好奇心をバイオ医薬品の研究開発に活かしていること、また互いの専門性をリスペクトし、チームワークで日々難題に挑んでいることに触れ、キャリアパスの一例として、Scientific Account Managerの道のりを紹介しました。

また、パネルディスカッションでは、大政健史氏司会のもと、大阪大学 鈴木貴氏、アクセリード/ARCALIS 藤澤朋行氏、高松大学 松繁寿和氏、日本バイオデータ 緒方法親氏、そしてGenedata近藤で、大学における教育、企業が求める人材、高度人材の待遇やキャリアパスなどについての意見交換を行いました。近藤からは、スイスにおける高度人材の多様なキャリアパスに触れた上、Genedataが高い専門性を活かして画期的な医薬品の開発をサポートすることに意欲を持った人材を求めていることを紹介しました。
 

Genedataは、今後もバイオ医薬品研究開発のデジタル化に関する情報を発信していきます。

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本記事における企業や研究機関への言及は、Genedataとその製品を推奨していることを意味するものではありません。