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ポスター:表面プラズモン共鳴(SPR)による大規模な二重特異性抗体パネルのスクリーニング

第3回 日本抗体学会 学術大会
12月 9, 2024

二重特異性抗体(BsAbs)は、二種類の抗原に対する特異性を持つことから、新たな作用機序を実現する創薬モダリティとして注目されています。一方、その分子構造の複雑さから、有望な候補分子を得るためのプロセスが複雑化しやすいことが課題として挙げられます。また、単一の抗原に対する特異性を持つ抗体の最適化を行った後に、その配列を用いて二重特異性抗体を構築する際、各抗原への結合親和性を十分に維持できず、エンジニアリングに要するコストと時間が増大する傾向もあります。近年、二種類の抗原を認識する最終フォーマットでのスクリーニングを早期から行うことで、BsAbsのエンジニアリング工程を簡素化するアプローチが進んでいます。大規模な二重特異性抗体パネルのスクリーニングを行う場合、Excelなどの表計算ツールを用いたヒット分子選出は、手間を要します。リンカー配列、可変領域、変異の膨大な組み合わせ情報とアッセイ結果を連携し、データに基づく候補分子の選定が迅速に行えるプラットフォームが求められます。

本ポスターでは、表面プラズモン共鳴(SPR)およびバイオレイヤー干渉計(BLI)を用いた、二重特異性抗体パネルのハイスループットスクリーニングにおける結果の解析・管理・ヒット分子選出ワークフローを紹介しています。Genedataが開発・提供するアッセイデータ解析プラットフォームであるGenedata Screener®では、SPRおよびBLI装置から出力された生データを直接取り込み、センサーグラムのフィッティングを行い、結合解離定数を自動で計算します。また、センサーグラムのプロットおよび計算結果を、研究開発プロセスの管理・統合プラットフォームであるGenedata Biologics®に取り込み、抗体の構成、および配列情報とともに一元的に管理することができます。さらに、SPRおよびBLIのアッセイ結果およびクローン情報に基づき、Genedata Biologics上でヒットリストを作成します。本ポスターで紹介しているワークフローは、BsAbs開発において煩雑になりやすいアッセイ結果解析・管理の手間を削減し、アッセイのスループット向上、開発時間の短縮、および有望な候補分子の開発支援につながると期待されます。


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